千趣会は９月23日から、特大家具など大型商品の組み立て・設置日時を顧客が注文時に指定できるサービスを始めた。従来は、受注から数日後に組み立て専門業者が電話で顧客に連絡し、商品の組み立て・設置日を決めていたが、今回のサービスでは、あらかじめ顧客が都合のよい日時に指定できる仕組みを構築。大型家具などの配送や組み立て・設置日時を早期に確定できるようにすることで顧客の不満を解消し、商品の購入促進につなげる。

　千趣会の特大商品の配送・「組立サービス」・「設置サービス」は、組み立て専門業者が２人で作業を行うサービスで、年間約10万件の利用があるという。

　これまでは、注文時に在庫があった場合でも、最寄りの配送事業者の営業店に商品が届いた段階で組立指定業者が顧客に電話で連絡する形で、注文から１週間以上かかるケースがあるなど、商品到着日の確定までに時間を要したため顧客からの問い合わせや苦情が少なくなかったという。

　これに対し今回のサービスは、商品注文から顧客に配達および組み立て、設置日の確定リードタイムを短縮し顧客のストレス解消を図ったもので、商品注文時に顧客の居住地情報と配達可能日をマッチングし、瞬時に表示するシステムを開発。

　商品の組み立てや設置に関しても、全国均質サービスを提供するため、同システムに対応できる業者を選定。地域によっては、従来１業者だったところを複数の業者が担当する体制にするなど、きめ細かなネットワークを構築した。

　サービスの利用は、電話受注のほか、インターネット受注（ＰＣおよびスマートフォン）からでも可能。配達希望日の指定は１～２週間先からで、午前と午後の別で配達時間帯も指定できる。ネットの場合、注文完了画面の次に表示される配達可能日のカレンダーから顧客が都合の良い日を指定する仕組みで、サービス利用料金は従来通りになるという。

　注文時に配達希望日を指定できるサービスは、総合通販でも初の試みで、千趣会によると数年前から検討していたという。仕組み自体は、比較的早い段階でできていたが、今回、全国規模で質の高いサービスを提供できる体制が整ったことを受け、本格的な展開に乗り出すことにした。